コミック

オススメコミック

 すでに師走も中ほどを過ぎ、これからはクリスマスをはじめ、M-1グランプリ、大晦日、K-1ダイナマイト、元旦、正月、年末年始イベント目白押しですが、何も予定がございません。というか、仕事ですが、なにか? 年末年始に店を開けても寒いだけでどうせ儲けもないのに……と、毎年末、こんな愚痴ばかりの瀝青です。こんにちは。
 来年はこんな愚痴をこぼさなくても済むように、ちゃんとドアと壁があり、週休2日で、ボーナスの出る職場に移ります。これ、2008年マニフェスト(笑

 さて、今日のブログは何を書こうかと、さっきから悩んでいるのですが、ウチは休みが少ないうえに最近は、その休日も体調不良や風邪、疲労etc...で寝込むことも多く。布団の中でゴロゴロと漫画を読んだり……そうだ、漫画にしよう。

 というわけで、瀝青的オススメ漫画。このブログのプロフィールに私の好きなコミックも書いてありますが、それとは別に最近ハマった作品をご紹介。

 家だけでなく、昼休みにスタバでもよく読んでます。ブックカバーを付けて小説を読んでいるように偽装して、実は中身は漫画(笑)余談ですが、私はこのブックカバーを密かにコレクションしています。よく「Loft」や「ハンズ」で買いすぎてしまうんですけど。最近のお気に入りは薔薇柄。

 1作目は矢口高雄の「マタギ列伝」です!

071214_1114001

 ……いきなり投げっぱなしジャーマン的な。ちゃんと着いて来てくださいね。今時の若い子は絶対に手に取らないであろうチョイス。もう30年以上前の漫画です。「釣りキチ三平」で有名な作者さんですね。私は手塚治虫で育ったので古い漫画や画風に全く抵抗はないのですが今風な綺麗なイラストに慣れてる人にはかなり濃く感じられるかもしれませんね。

 大自然の中で猟銃1本を手に生きるマタギ(狩人)達の、その狩りの技能と野生動物の本能の戦い。いかに動物の習性を知り、それを逆手に取った狩りを行うかという熱い物語。主人公は三四郎という若者で、彼は捨て子であり、その生い立ちの謎も絡めてストーリーは展開していきます。自然を敬うことを忘れず、自然の恩恵にあやかって生きることへの感謝、そして自然を守り、自然の中で生きるマタギ。文明社会に隔離されてしまった我々にはない「人間」という命の生き様が熱いのです。読み始めると止まらなくなりますよ。

 2作目は石ノ森章太郎「九頭竜」を!

071214_1115001

 えー、さらに濃いです。無理に着いて来いとは言いません(笑)時代劇漫画です。主人公は「ハゲ」で「三白眼」で「ゴリもみあげ」と、今のコミックには悪役としても登場させてもらえないようなオヤジです。

071214_1123001  「どっちが主役で、どっちが敵だか…」

 富山の薬売りとして全国を行脚しながら、実は裏の顔は暗殺屋。そして彼は記憶喪失で失われた自分を取り戻すために旅をしているのです。唯一の手掛かりは「九頭竜」の金彫物。この彫刻に秘められた謎はストーリーが進むにつれ大きくなり、それは幕府転覆にも繋がる巨大なものへ。
 それぞれ1話完結の物語の連作ですが、1話ごとの少ないページ数の中でストーリーを物語る上手さ。小説なら「行間を読ませる」と言いますが、これは「コマ間を読ませる」とでも。コマとコマの間の空気を感じさせるテクニックに酔わされてしまいます。

 これにハマってしまうと今のコミックのダラダラと長くて締りのないストーリー展開には戻れなくなってしまいますよ。

 今は横山光輝の「兵馬地獄旅」を読んでます。え? もう濃い漫画のレビューはいらないですか?(笑)これは抜け忍・兵馬が、服部半蔵に狙われる物語。あの伊賀忍者頭目の半蔵が敵役というだけで燃えません? 燃えませんか? そうですか。

 そんなこんなで「濃い」作品ばかりになってしまいましたがどれもオススメです。酒の肴のように慣れるまではくどいかもしれませんが、ハマってしまうと、その旨みから逃げられなくなりますよ。興味をもたれた方は、ぜひ。

 こんなに「濃い」なんて文字ばかり並べてないで2008年は「恋」もあるようにマニフェストに付け加えておきます(笑)

 

| | コメント (0) | トラックバック (0)

イエスタディを

20070521  

 

 

 

旧漢字の戀(恋)という字を「いとしい、いとしいと言う心」なんて覚え方にした先人の小粋なセンスに少しでも近づきたいと思う小生です。粋な言葉のオシャレなんて、なかなか小気味好いですよね。

さて、その恋を言葉で表現するのに「恋愛」と書くか「れんあい」と書くか「レンアイ」とするか。今日オススメしたいコミックは「レンアイ」漫画です。ここ数年、私がいちばんハマっている青春グラフコミック「イエスタディをうたって」。BJに月一連載中。作者は冬目景。代表作は「羊のうた」「黒鉄」など。少しマイナーな作家さんですが、私は氏の作品の大ファンで。モラトリアムな人間感情が生み出す曖昧で輪郭の薄いドラマを描いたら右に出る者なしかと。

さて、この「イエスタディをうたって」は主人公の「魚住クン」を巡る青春群像劇。将来の夢も目標も見えず、夢の見方も目標の持ち方も忘れてしまい、ただ、今を生きているフリーターの主人公がやがてやりたいことを見つけ……それと同時にしっかりと線引きのできないレンアイドラマも進行していって。なんとも生身で親近感を覚える展開や台詞の数々に引き込まれてしまうんです。

それをいちばん表現しているのが「レンアイ」という言葉。度々、台詞の中でも出てきます。恋愛でなく、れんあいでもなく、レンアイ。漢字ほどしっかりしておらず、ひらがなほど甘すぎず、ある意味、中途半端なカタカナ。モラトリアムな表現とベストマッチングした言葉のセレクト。ちょいと小粋な感じがします。レンアイ。

仕事も、恋も、モラトリアムな登場人物たちが、ひとつひとつ線を引いて、前に歩いていく様を見ていると、自分もしっかりしなきゃなーなんて思います。最新刊では写真の道へと歩みだしていく魚住クン。ピンボケだった自分の人生に少しずつ焦点を合わせて。

写真スタジオのアシスタント募集なんて見かけると、思い切って飛び込んでみようかと迷いますが、結局、なんだかんだと理由をつけて諦めてしまう自分を見るにつけ、歳を感じてしまいます。まあ、私もいちおう写真業界にはいるのですけど(笑)前の仕事を捨てて、右も左も分からないまま勢いと興味と写真が好きって気持ちだけで乗り込んできたあの頃。あの頃を思い出すから私のノスタルジックな琴線にふれて、この作品が、心地よいのかも?

もうバカも許されない歳になってきましたが(世間的には25歳で通してますけど(笑))この「イエスタディをうたって」を読んでいると何かに真っ直ぐになっていた自分に戻りたくなりますね。当たって砕けろ。砕けるのが怖くても当たれたあの頃。

もういっちょバカやってみますか? 当たって砕けてみますか? さあ、私の、明日はどっちだ~(それは「あしたのジョー」(笑))

 

「イエスタディをうたって(試読みもできます)」

 http://bj.shueisha.co.jp/manga/yesterday/index.html

 

| | コメント (0) | トラックバック (0)